日常でかんがえること。

三十路・女性・元勤め人の私が日常でかんがえることを書きまとめるブログです。キーワード:就活、自己紹介、文例 が強いです。

就職活動を頑張る君へ

かっこいいことは書けないけれど、どうしても言いたい。

三十路オンナのひとりごとだ。

 

今年から就活の仕組みが変わっているようだ。

なんかさ、大人の都合でごめんって思う。

君たちが、夢をもって就職活動が出来なくてごめんって思う。

 

君たちは、多分、真面目に学生生活を送ってきた。

でも、どの企業もオープンESという簡易的なものを使って、

テキストデータを抜き出して、審査するようになった。

 

少子化と言われて久しい。

10年後に32歳になる君たちは中間管理職。

10年後に新入社員が入社してくる可能性がある企業がどれだけあるだろうか。

 

私達の時代は、インターネットでエントリーは一部の企業の特権だったと思う。

説明会の申込みを電話でしたり、ハガキでおくった企業もあったと思う。

就職超氷河期世代だった。だから、必死に数を撃った。

そのことが悪い風習として残ったのかもしれない。

 

企業側も大変だ。

エントリーして来た就活生、全員に試験を受けさせたらすごい金額になる。

コスト削減の一環で、現状のエントリー方法が使われているんだと思う。

テキストデータで抜き出して、セグメントしたらいいから。

大量に来る履歴書を読んだり、写真が外れていると必死になったり、

面接の電話をかける手間もなくなる。

データベースで、ぽん、だ。

人件費の削減になる。

 

私が昔いた企業では、採用の時期に、そのために派遣さんを雇っていた。

それくらいすごい人数が応募してきた。

採用数が多ければ多いほど、応募者数は多くなる。

「試しに」と軽い気持ちで説明会に来る人のために、会場を予約する。

莫大な予算が必要だ。

その手間やコストを削減したのだろう。

会社組織として、当然だとは思う。

 

だけど、なんだか、モヤモヤする。

変に、有名企業の珍問題を真似した質問をしたりする。

時間制限のある中で、多量の指示書きがあるエントリーシートを出させる。

写真をアップロードさせる。

履歴書は手書きではなく、データから引っ張りだす。

親や教授以外の推薦状のようなものを出させる。

 

君たちの本分は、まだ学生だ。

学生のうちから、大人の真似ごとをさせる。

 

企業、いや、社会が育ててくれない。

君たちに「今」備わっている能力をデータで見るんだ。

就職するために、学生生活を送るんだ。

君たちが、何が楽しくて、何が悲しくて、何が好きなのか。

そんなことはどうでもいいんだって、私は今の現状を見て思った。

 

私達の世代が、君たちの上司だ。

だから、ごめんって思う。

私達も辛い中、就職活動をしてきた。

だから、この約12年で、もっと会社を、社会を良くしてきたらよかった。

そんなのはおかしいよって言える世代になりたかった。

 

でも、頑張れ。

会社方針を読んで、自分の中を整理して、何ができるか考えよう。

その会社が、なにを求めているか想像しよう。

どんなイメージが自分に浮かんできたか。

何がキーワードなのか。

自分のやってきたことがどのキーワードに当てはまるのかを考えよう。

自分が光るものを見つけよう。

そこで転んでも、立ち上がれるか考えよう。

自分を良く考える機会にしよう。

「ちょっと気が小さいけど、大胆なところもあるな」

「こんなことで感謝されることがあるな」

「こういうタイプの人に好かれるな」

「バイト先でこういうことを心がけているな」

「親からこういう教育を受けてきたな」

全てが、今の君の力なんだよ。

だから、もう一度周りに感謝しながら、自分が今いる理由を考えよう。

その時間をもらったと思おう。

それを文章にしてみよう。

たくさん書いて、読みなおして、自分の武器にしよう。

 

拙い就職活動をしてきた、おばちゃんにはそれくらいしか言えない。

でも、頑張れ。

君たちがいないと、10年後の企業たちに未来はないのだから。

会社辞めました

私にとって、何社目になるのかわからないが。

 

「そんなに会社を辞めて大丈夫なの?」と聞かれます。

大丈夫かそうじゃないかは私が決めることじゃないよって

ちょっと思っています。(心のなかでは)

採用側の問題だから。

転職ばっかりしているヤツはろくでもないやつ!って思う企業とは

相性が悪いかもしれないけれど、そこは私が決める所じゃないから。

 

会社をやめるということに、抵抗感がない人間ではない。

基本的に、きっちりしっかりしておきたいとは思うんだ。

面倒くさいこと沢山あるし。

今回、久しぶりにやめてみて、めんどくせーって思うことがたくさんあった。

まず、新しい人とあった時に、「…すみません、名刺がなくて」これね。

連絡先交換も出来ないのよね。

まあ、普通なら名刺ないんですっていう人とビジネスはしたくないわね。

だって覚えてられないし。

ということで名刺を作ることにしました(笑)

 

私が今回ラッキーだったのは、周囲に「私という人物を知ってもらえていた」事。

なので、「こんなん仕事頼める?」とか言われやすい。

それを出来るか出来ないかは私が決めて、金額を決めればいいだけ。

 

つまり、よく分からないけど、私という人間を「広報」しておいたせいで、

結構、仕事は沢山ある。

 

私のいた場所は、フリーランスや小さな会社をやっている人たちが

Officeスペースとして使える場所だ。

人を雇う規模ではないし、一人親方の人が多い。

つまり、アルバイトとか、契約社員なんていう、

コンスタントに雇用したい人がいないわけ。

アルバイトに「今日だけきて」なんて言えないし、

明日はどうなるかわからないかもしれないしってとこで。

そんな人たちが世の中には結構いることに気づいた。

 

先日、「ソロモン流」って番組を何気なく見ていたんだけど、

女性のサービス会社がやっていた。

カラオケに付き合って欲しいとか、2時間だけバイトに来て欲しいとか。

「株式会社クライアントパートナーズ」さんの話しだ。

 

それを見ていて、「おらにはできねえ!」ってことが多かったんだけど、

その中には「私にもできるかな」ってことがあった。

この会社さんは「心のスキマを埋めます」っていうテーマだったけど、

私にできるのって「仕事のスキマ埋めます」じゃないかなと。

 

色々な職種を経験してきたので、一応の事務はこなせるし、

分析なんかは得意中の得意だ。入力も問題なかろうと思う。

なので、そういうことをちょっとづつやりながら、

自分のやりたいことを見ていこうかなと思っています。

 

っていうか、すでに依頼が来ているんだけど…。

*仕事の整理

*文字起こし

*ホームページ作成(玄関的なもの)

*書籍の整理

 

あれ・・・・・・・・・???

今更ながら読んでみる「僕は君たちに武器を配りたい」

もう、3年前の本になるんですね。

今更ながらこの本を読み返して見たくなりました。

この本を読んだ時に、最初に感じたのが「単語がわかんねー」でした。

一介の30代女性社員にはわからない内容になっているのか…と。

いやいや、面白く読ませていただきました。

僕は君たちに武器を配りたい

僕は君たちに武器を配りたい

 

この本を読んで思ったこと、思い出したこと。

 今、「ブラック企業」って若い子が声高に叫んでいる。

この間も若い子と話していたら「休みが取れないってブラックですよねー」っていう。

「休みが取れないってどの程度?」と聞いたら、土日祝日は休んで当たり前だという。

「例えば、自分の仕事が終わらなくても?」と聞いたら「契約は契約でしょう」と。

 

一理ある。

仕事が出来ない社員に「休日出勤をしないと」出来ない仕事を任せた会社に、だ。

 

何社か就職を経験しているけど、派遣会社時代のおはなし。

派遣社員で残業している人って「仕事ができない人」が多かった。

日中はべちゃくちゃたらたら仕事をしているくせに、5時過ぎに、しゃんとする。

スキルアップを誘導しても、「分かりませんし契約にありませんから」と言う。

スキルアップをすることは「自分の時間を奪うこと」になるそうだ。

日中、どんだけ仕事をしているのかというと、他の派遣社員の2/3位。

このままだと契約更新は難しいよーと正直に話すと「パワハラ」と言う。

休みは「取る権利がある」ので繁忙期でも関係なく取る。

残業をして仕事が終わっているかというと翌日に持ち越しをしている。

残業代が欲しいそうだ。でも残業はきっちり1時間。

終わろうと終わらまいと1時間分の残業代をもらって帰る。

 

うーん。

こんな人沢山いないよねーって思うんですけど、実は結構いるのです。

権利と、義務まではいかないけど、自分の権利だけを主張するの。

 

私は勝手に「ゆとり世代」的に「主張世代」と呼んでいるんだけどね。

相手に合意を求めるにはね、相手側にも良いようにしてあげないとそりゃ認めないよ。

 

例えばさ、仕事が本当に多すぎて自分のキャパをオーバーしているとする。

上司に正直に「仕事の量と自分のスキルが合いません」って話す。

 

その時に「〜先輩が教えてくれないから」とかじゃなくて、

「仕事を請けていながら申し訳ないのですが、終わらすことが出来ません」

「このままだとご迷惑をお掛けすることになると思い、ご相談させていただきました」

「〜までは出来るのですが、これ以上は終わらせる自信がありません。」

「現在までの内容を確認戴いてもよろしいでしょうか?」

これなら「ああそうだな〜」って思わせることができると思うのね。

 

自分の力量を知っていて、納期にはまだ余裕があるけれど、自分のスキルチェックをした上で、正直に伝えてきている。

そして、今までやった仕事の確認をさせるということは自信があるのだろう、と。

単に納期の問題なのか、スキルの問題なのか、を明確にする必要があると思うであろう。

 

…こういう話を何件も上司として聞いてきました。

「〜先輩ってひどいんです!」とか「こんな量、誰も終わらせられませんよ!」って。

これね、上司の人を見る目を否定していることになるから気をつけてね発言ね。

「お前が人を見る目がないから、こんな無茶ぶりすんだろ!」

「後輩指導せえよ!」って言ってんのと同じね。

どうせ言うのなら、上手に言いましょうよーって思います。

 

さておき、「主張世代」ね。

自分はこれが出来ません、だからどうした!自分の雇用は確保せい!って…

そんなん、どうなのよ?って思うでしょ?

 

子供の時に「相手の気持ちになって考えなさい」って言われたよなあ。

もちろん、生まれ育ちが違う人達と沢山会うようになったらさ、

一人ひとりの気持ちなんて考えていられないからね、

「大体の人はこう思うであろう」と言うことを、「常識」

そう言われているのだなと私は思うのね。

私はさ、常識ってなんだ?って常識混乱しちゃって。

 

例えばさ、チョコレートとおせんべいね。

子供だから甘いものが好きだろうと。

でも好きなあの子がおせんべい派だったら?

私はおせんべい持って行くよねーって思ったわけよ。

でも、私はチョコレートのほうが好きなのね。

私はどっち?って聞かれた時に、

「大抵の人の意見を取るのか、好きなあの子の意見を取るのか」

大抵の人の意見…好きなあの子に喜んでもらえない。皆に喜んでもらえる。

好きなあの子…好きなあの子に喜んでもらえる。皆に喜んでもらえないかも知れない。

万が一暑くて、口の中カラカラの時に食べたいのはどっち?とか。

本当に子どもはチョコレートが好きなのかとか。

明治と森永で変わるかもしれないとか。

 

色々考えちゃって。(妄想ね)

結局、「メインは甘い、で行くけど、隠し球でしょっぱいを持っていく。」

こういう結論をする人になったの。

 

「過半数がどっちなのか」よりも、

「自分にとってより良いのはどっちなのか」を重視してきたのね。

多少荷物が増えても、自分にメリットがある行動をする。

だから、いじめにもあったし、辛い思いも沢山した。

でも、私はそれでいいと思っている。

 

私にとっての、選択のメリットは「自分にとって良い方を選ぶこと」だからだ。

 

だから、相手に話を聞いてもらおうとするのであれば、

私の話を聞くメリットを相手に与えなくてはいけない。

お互いに「良いこと」であれば、なんの問題も無いと思う。

 

それなのに、だ。

「駄々こねたら、なんとかなるし、強気でGO!」みたいな煽りをする方々がいる。…こういうのね、主張とも言わない。「ワガママ」と言います。

 

先ほどの話に戻るけど、

「主張」と「ワガママ」と「ちょっとおかしいんじゃない?」は紙一重。

自分の考えを伝える時は「それってどこにメリットがあるの?」と。

今一度問いかけてみても損は無いと思うんだなー。

 

って、正月中にきた無茶な大人たちのメールに頭が痛いです。

自分の駐車場を無断で使われた時ってどうしたらいいの?

私の新年は「自分の契約している駐車場に無断駐車をされていた」ことから始まった。

 

オーマイゴッド!

私だって使うから契約しているんじゃい。

 

私有地の問題なので、警察は無意味ーと知ってはいるけれど、

警察でナンバーを調べてもらい、電話連絡をしてもらうことは出来ます。

 

迷わず近くの交番に電話。

「110」してもですね、こんな件、結局地元の交番が来るんですよ。

 

さくっと交番に電話。

「今から行きます」とのことで待っていた。

来ない。

知らない携帯から電話。

「あのー、どこでしょう?」って…。

さっき言ったじゃない…。目印まで私言いましたよね。

 

さておき、警察が到着。

事前に伝えておいたナンバーで検索してもらう。

「無断駐車です」と張り紙をしてもらう。

それしか出来ないんだそうな。

で、車の所有者に電話をしても、運転手とは限らないし、

連絡がつけばラッキーだねくらいでした。

期待していないけど。

 

お客さんが来るために非常に焦っていた私。

「この車、どかしてもいいんですかね?」って聞いちゃった。

軽だし、まあ、できないこともないかなって。

そしたらね、「車道に出した人間が罰せられます」だって。

無断駐車をした人間が罰せられるらしい。

なんじゃそりゃ…。

無断で停めた人間は罰せられないくせに…。

 

10分後。

警察から電話が来た。「連絡が取れました」って。

近くの方なんで行きますって言ってますーって。

ありがとうございましたって待っていました。

 

1時間後。

来ない。動く気配もない。

車はそのまま。

しびれを切らして再度交番へ電話。

「もう一度電話してみます」って。

折り返しの電話がかかってきて、「今から5分後に行きますって言っています」

…おかしくない?

さっき1時間前に行くって言っていたじゃん?

いい加減怒り心頭だった私が「悪質ですよ、立ち会って下さい」と言ったところ。

「不介入です」だって。

そこで?不介入?

「じゃあ、私がきつめに怒ってもいいんですね?」と確認。

「はあ、仕方ないんで」だって。

もう、やだ、こんな元旦。

 

10分後。

車に走り寄ろうとする老夫婦2名。

「すみません」と声をかける。

「ああ、家主さんですか!この度は…」と言い出す夫人を遮って

「ちがいます」と。

「なんでここに停めたんですか?」と聞いてみることにしました。

以下、録音音声。

 

私「なんでここに停めたんですか?」

女「いや、すみません」

私「なんでここに停めたんですか?」

女「すみません」

私「すみませんじゃなくて、なんでここに停めたんですか?」

女「いつもは、銀行に止めているんですけど・・・」

女「なんだか気がおかしくなっていたみたいで・・・」

私「気がおかしくなっていた?!」

私「気がおかしくなっていたらここに停めるんですか?!」

男「あー、なんか痴呆症のケがあるのかもしれんねー」

お前が主犯だろう!

私「あのですね、人がここに停めるために、あなた方が来ないので」

私「他のところに停めてもらっているんです」

私「そういうのってどうしてくれるんですか?」

女「ああー、お支払いしますー」

私「そういう問題じゃないでしょ。」

私「電話をしたのに、1時間何をしていたんですか?」

女「…探していました。」

私「探していて、警察に電話をしたら5分で来れるってどういうことなんですか?」

男「そんなこと言ったって、停めてしまったんだからしかたないだろう!」

私「仕方ない、はあなたがいうことでは無いですよね」

男「だから、まあ、こうやって来たわけで」

男「そんなこと言ったって、もうどうしようもないでしょうが」

私「当たり前でしょ?それ、謝っているんですね。びっくりしました」

男「はあー、まー、悪かったんじゃないかと思っています」

私「へえ…人の駐車場に、気が狂った人が運転して、停めたんですね」

私「警察に言いますわ、気がおかしい人が運転しているって」

私「あなたたち、おかしいと思いませんか?何を隠しているんですか?」

女「いや!何も隠してなんかいません!」

私「じゃあ、この矛盾はどうするんですか?」

女「・・・・・・・」

男「・・・・・・・」

女「いつもは銀行に停めているんです。でも今回、車をおいてきて帰ったんです」

私「じゃあ、車を置いて帰ってなんで気づかないんですか?おかしくないですか?」

女「だから、ちょっと気が…おかしくなっていて」

男「ちょっと認知症のケがあるのかもしれないし、なんで置いたのかわからない」

私「認知症の方、運転しちゃいけないんじゃないですか?」

男「・・・いや、だから」

私「忘れていること、気付けるくらい、運転できるくらいの認知症なんですか?」

私「通院はされているんですか?証拠は?認知症の方、馬鹿にしないでくださいね」

女「病気じゃなくて」

私「あなた達ね、病気になったり、忘れちゃったり、二人で認知症だと言うの?」

私「車を停めたのは何時ですか?」

女「10時半だったと思います」

私「また、嘘を言いますね。私が目撃した時点で9時半だったんです」

女「・・・・・・」

私「10時半は私が通報した時間ですね。ではなんでその後1時間かかるんですか?」

女「すみません…」

この後、本当に申し訳なかった等の言葉をつらつらと言うが。

おっさんは謝らず。

まあいいじゃないか、などというのでその度に傘の先を地面にグリグリ。

 

そして、面倒くさくなって開放しました。

ホッとした顔をしたので「お名前は?」と聞いておきました。

「お近くに住んでいらっしゃるのに、1時間来れない理由って「飲酒運転」ですね」

「お正月、神社でお酒を飲まれてそのまま帰られたんでしょ?運転できなくて」

「銀行はお正月、駐車場を開放していませんよね」

「いつも、うちに停めていたから今日も良かったと思ったんですね」

「お酒は基地外水とも言いますのでお気をつけて」

って最後ににっこりしておきました。

 

だって、おっさん、酒臭かったんだもん。

酒以外の匂いもしていたけど。

 

お二人は顔色を変えて急いで帰って行きました。

なんでこんなことするんでしょう。

私自身のお正月の元旦だって、とんでもないことになったし、

契約している人間がいると思われる駐車場に停めたことを反省しない。

 

そんな人間が世の中にいることを知ってしまった元旦。

 

彼たちは分かっていない。

この狭い地域のコミュニティーで、車で移動しているという事実。

この地域にはお酒を飲める場所なんて数軒しかない。

近隣のお店に良く飲みに行く私が、この話をしたらどうなるとか考えていない。

 

俗にいう「老害」って「想像力の欠如」だと思うんだ。

仕事上、ヴァージンでいるということ。

長年仕事をしていると、「ご存知でしょうが」の話し方になっていくことに気づいた。

もちろん、何回も同じことを言うのは馬鹿馬鹿しいこともあるでしょう。

しかし、「自分の頭の中は」そうではいけないなと思うおはなし。

 

例えば、毎日同じ仕事をしていても、その仕事を他人が見た時に、

「それ、本気でやっているの?」ということが有ると思う。

 

私が新卒で入った会社では、ちょうどパソコンが一人一台になった時期でした。

今までワープロで打っていた書類をエクセルなどで処理するようになったわけです。

時は平成12年。

私が最初に入った部署では、紙の伝票を手入力していた。

それはいいと思う。

現場の社員は、社員番号、氏名、交通費、雑費を記入する伝票を週1回書く。

提出された伝票をそのまんま入力をして、経理に出すのが私の仕事。

私の入力が遅ければ、現場の社員は交通費の支払いが遅れる。

それ、毎週。

 

毎回、社員番号を8ケタ入力して、氏名を入力して、交通費を入力して…

もう、うんざりだった。

氏名を漢字で入力するんだけど、間違えちゃいけないし。

 

その仕事を1ヶ月ほどやった時に。

なんのための社員番号なんだ?って思ったのね。

社員番号を入力して、氏名を入力する行為を毎週行うわけです。

でも、意見を言う立場でもなく、パソコンが得意だったわけでもなかった。

だから前例に従って入力をするのが私の仕事だったわけです。

その数、約500枚。

それを毎週毎週月曜日に入力をするのです。

もう、気が狂いそうでしたね。

 

「なんで毎週毎週同じことをするのよー」って。

だって違うのって交通費と雑費だけじゃん!!!

 

そこで、パソコンが得意な人に「エクセルって、社員番号を入れたら氏名が出るとか出来ないんですかね?」

聞いてみたのです、勇気を振り絞って。

「出来るよ」ってあっさり。そんなにあっさり???

そこで、初めて「計算式」って言うものを知るのであります。

「if」ってなにー?「vlookup」ってなにー?な、ギャルが開眼しました。

 

だって、月曜日に飲みにいけないんだもん。

一日かかって伝票入力するの、飽きたんだもん。

 

そんな訳で、苦戦すること2週間。

計算式を作ってみてはエラーに肩を落とし。

社員番号と氏名が入ったデータベースに苦戦し。

 

やっと出来た時は本当に感動しました。

そりゃ周りは「なにやってんだろ、あの子」って思っていたと思う。

でも、私にとって、進化の2週間だったのです。

 

自分の作った、「社員番号を入力したら社員氏名が出てきて」

「交通費などの金額を入力するだけ」のシート。

データベースも改善。毎週の集計も簡単!最後のシートにリンクをして、「◯月度交通費精算集計」と作った。

これでもたもたしないでいい!と喜んだわけです。

(結構仕事ができない子扱いだったもので)

 

その後、私はこっそり自分の仕事の部分だけを改善していきました。

長年やってきている先輩の行動を否定できないし…。

上司に「こんなんありますよ!」って言いにくいし…。

 

でも上司は気づくわけです。

「あいつ、残業していないな」って。

 

面談の時に「なんで仕事早くなったのか?」と聞かれ、「実は」と。

そうしたら「早く言え!」と怒られたわけです。

そりゃ、そうだ。

 

それから私の作ったシートを部内で共有するようになりました。

めでたし、めでたし。なら、良かった。

 

この部署の人たちがエクセルを使いこなしていたら、

こんな新卒のペーペーが作ることもなかった訳です。

社員番号入力したら氏名が出てきたら楽だなーって思う人がいなかった。

 

つまり、「エクセルの計算式の仕組み」から「シートの使い方」

そして「シートがエラーを起こしたら」について全て私が教えることになったのです。

 

ここが私の原点です。

「全く知らない」「できない」人間は「出来るようになった」過程を知っています。

でも、「知らなかった私」と「知ってしまった私」はぜんぜん違う。

 

私は「知らなかった私」に戻ってマニュアルを作らなくてはいけないのです。

今の私には疑問点なんかない。

自分が使いやすいように作ったんだから、最高。

 

最初はとても戸惑った。

先輩が何で質問をしてくるんだろうって思ったし。

それ必要ないから!って何度も思った。

必要ないことを「必要ないです」と言うこと。

すごく気を使うんですよね。

でも、たまーに「おお!そんなこともあるのか!」っていう気付きがある。

だからないがしろに出来ない。

 

そうだ、めんどくさい。

全部とりあえず、メモしてきたノートから作ってみようと。

初心者だった私が書いてきたノートを元にしたらいいんじゃね?って。

 

そこから作り上げて、質問を聞く。

その質問に関してのFAQを作る。

また追加していく。

追加したのを見てもらう。

躓いたところは全部注意書きにする。

こうして、新入社員が入ってきても怖くない。

エクセルシートとマニュアルを渡しておけばとりあえず仕事になる。

このシステムが構築された時に私はとても嬉しかった。

 

これが私のマニュアル屋としての人生の始まりだと思う。

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そして、タイトルに戻るのです。

「仕事上、ヴァージンでいるということ。」

誰もが初めてってあると思う。

でも、初心は忘れてしまうものだ。

「自分は覚えている!」と思っても、それが誰かの初めてとイコールではない。

繰り返される日常で、できることだけに目を向けて、いく。

そして新しいことに気づかなくなると思う。

何で悩んだのか、何で出来なかったのか。

そんなことを日常で感じることがなくなっていくと思う。

もちろん、スキル的にはプロフェッショナルにならなくてはいけない。

 

でもね。

 

「効率化」「生産性」を考える時、ヴァージンの気持ちって大事じゃないかなって。

いつも、私は自分の仕事に向かう時、「ヴァージン」でありたいと思う。

この業務に初めて向かい合う気持ち。

何も分からない人が、最初に向かい合った時に感じる無駄、矛盾を解消した時。

初めて「効率化」の一歩が踏み出せそうな気がするのです。